キルケゴール「反復」、名言多すぎワロタw

北欧人の感性ぱねえw

特に風については、ここまで擬人化できるのかと思うほどに詳しく書かれている。

 

青空について。

「雲のない蒼穹は、まるでこの世の没落はすでに終って天はもはや自己みずからに沈潜するほかないとでもいうふうに、いかにももの哀れげに、瞑想にふけっているような様子をしている。」

 

山々を吹く風について。

「いまこの山々のあいだをおのが住み家として幾年も吹き渡っている風は、かつては行き暮れし旅人としてこの土地へきたのである、そして心を乱して荒れ狂いながら峡谷のあいだを突き分け、洞窟のなかに突き入り、或るときは自分でもはっと驚いて跳び退くような金切り声を張りあげたかと思うと、或るときはどこからでてくるのか自分にもわからぬような嘆きの調べを奏でたかと思うと、或るときは風みずからが恐れをなしてこのあたりに足をとどめたものかどうかとしばし疑いためらうような底知れぬ不安の溜息を吐き、或るときはまた浮かれはしゃいで抒情的な囃し唄を歌い、こうしてついに自分の楽器に習熟してしまって、これらすべての共鳴音をメロディにまとめあげ、それをいま明けても暮れても変わりなく奏でているのである。」