(Facebook投稿記事)
横浜駅そごう5階にある、コーヒーバー・ブルーマウンテンにて。
食器はウェッジウッドのコーヌコピアでした。
閉店まで35分しか時間がなかったので、ギリギリのラストオーダーでした。
しかし、そこでフランス文学を読んでいると、もの凄い優雅な時間を過ごすことが出来ました。
普通、仕事をした直後は、頭を使う難しい文章はあまり読みたくなくなるのですが、カフェインの効果に加えてあまりにもラグジュアリーな気持ちに満たされたせいか、この美しい文学の続きが気になって集中出来ました。
ちなみに、読んでいる本は前と変わらず、パスカル・キニャールの「秘められた生」です。
読みにくい文章に加え、解説文を入れると513ページもあるので、気長に読むつもりです。
(引用、p.194)
一ニニ五年、タブリーズでサアッド・バラビーは書いた。「言葉とは搾られた乳のようなもの。なんびともそれを乳房に戻すことはできない。
口からこぼれ出た言葉にとっての回帰はない。弓線に戻って来る矢もない。毛で覆われた父親の睾丸に子が戻って来ることもない。
秘密と種子は同じものである。それらを保管するには苦労がいるが、それを手放すことは失うことなのだ。」