読書とは、一種の植林であると思っている。

読書とは、一種の植林であると思っている。
著者が残した一つ一つの意味を、スノーボールのごとくじっくりと積み重ね、それを植えてゆくこと。
同じ所を何度となく反復しながら、頭でその味が分かるまで、物体から純水を抽出する行為。
これは、どこまでも内面的なものである。
内面を耕して、罌粟や雪玉、ガラスやアロエベラを植林する行為。
読書とは、内なる世界におけるどうぶつの森である。