武満徹「雨の樹素描Ⅱ(Rain Tree SketchⅡ)」について。

追記:

これを書き終えた所で文字数を見たら777で、エンジェルナンバーは諸説ありますが、吉。

今までやってきた事から結果が出るそうです。

 

(Facebook投稿記事)

 

武満徹「雨の樹素描Ⅱ(Rain Tree SketchⅡ)」について。

今の所、一番良い演奏はピーター・ゼルキンのものだと感じます。

 

思ったのですが、最初の「ラレド#シ♭ラシ♭、ラレド#シ♭ファ#シ♭」は、「びちゃびちゃびちゃ、びちゃびちゃびちゃ」と樹に当たる雨を表わしていることに、今、気が付きました。
確かにあそこは雨の当たる音以外に考えられませんでした。
ピーター・ゼルキンの場合だと小降りの雨となっています。
それが岡田博美さんの演奏だと、歌川広重の「大はしあたけの夕立」並みに、まあまあの降水量を表わしているようです。

 

中盤に差し掛かるとBメロに突入します。

ピーター・ゼルキンの演奏でいうと、演奏時間が1:54からの所です。
雨が止んで晴れ間が出てきたのでしょうか。
いや、そうとしか考えられませんし、他に思いつきません。
美しすぎます。
あのアルペジオは、太陽光が目に到来する様を表わしていると思います。
なお、昔、ここの和声を分析したことがありますが、C#7の2転に色々なものをくっつけたような和音から、F#-7に4(シ)をくっつけたような和音に移行し、次にまた似たような組み合わせが出て来るのですが、今度はそれの底音を変えてアレンジしたようなものになっております。
この和音を波に例えると、最初の2つの波よりも、次に来る2つの波の方が大きいと感じます。
つまり、だんだん晴れてきて太陽光がより差してくる様を想像させられます。

 

しかし、最後にまたAメロへと回帰します。
つまり、最後にまた雨が降り始め、水滴が樹に当たるということでしょう。
そして、ようやく雨が弱まってきた所で、この曲は終わります。

 

https://open.spotify.com/track/7Mfo2q0nNiagYJc9PQP2y1?si=833c85a3d1544cbc