バランスを取るために言っておこうかな。
世の中には、「切り捨てた方が良い馬鹿」もいる。
学生時代の親友であったT柳くんの話をするが。
私は彼に、引き寄せの法則の話をした。
ところが、彼は私にダーウィンの進化論の古本を押しつけてきた。
意味が分からなかったが、どうやら彼はそれで全てのオカルト現象が論破出来ると信じていたようだった。
しかし、意味が分からないのは確か。
「思考が現実化する」という論と、「猿から進化して人が生まれた」という論の、どこに共通点があって、どこで論破がなされているという意見を持っていたのだろう?
彼はその時、私の意見には一切耳を貸さず、「オカルトを信じている人は頭が悪い」という自説を崩す気はなさそうだった。
当然、彼はオカルトの実験をしたことは一度もない。
彼はそれで、そのつまらない意地で、自分を保って生きて来たのだろう。
そして、彼は同じ大学の卒業生が、私も含めて非正規雇用ばかりなので、「みんなクソだなぁ」と毒づいた。
それは、私のこともクソだと言っている意味が含まれていたのだろう。
しかし実際、その数年後にはフリーターだった人たちからどんどん大成していく人が現れた。
不動産会社の社長になった人もいるし、東京芸大の講師になった人もいるし、大手企業から独立した人もいるし、ドラマの劇伴音楽を作った人もいる。
時間を掛けて「何かを育てる」という意識がまるでないから、先を見据えて努力するということが出来ず、また、努力している人を馬鹿にするという思想になるのだろうな。
私は、T柳くんを切った。
理由は、何を言っても私の意見に耳を貸さず、私のポジティブな話には全て「否定から入る主義」だから。
それはつまり、私の尊厳を雑に扱われたということになる。
加えて、彼は「他人から学ばない」から。
彼が読む本は基本的に、彼のネガティブな意見を増幅してくれるものだけなので、他人から学ぶ姿勢は感じられない。
しかも、それらの本でさえも、頭でちゃんと理解して読んでいるのかが怪しい。
なぜなら、彼が沢山持っているやや難解な書籍でさえも、ちゃんと理解して読む人は、そんな短絡的な思考回路にはならないからだ。
ただ言っておく。
昔のT柳くんは、良かった。
彼は物流のフリーターをやっているうちに、つまり、民度の低い人たちに合わせて生きているうちに、悪い方向へと変わってしまった。