デズモンド・モリス「フクロウ その歴史・文化・生態」

デズモンド・モリス「フクロウ その歴史・文化・生態」を読了した。

(私のブログも500記事目となる。)

 

フクロウをモチーフにした最初の芸術品は、フランスのショーヴェ洞窟にある壁画で、約3万年前に描かれた。

それからというもの、紀元前のエジプトや、アテネ、アフリカ、殷王朝、などにもフクロウが描かれている。

ヒエロニムス・ボスの「いかさま師」という絵にも、いかさま師の持つ壺からフクロウが顔を覗かせているが、その意味は分かっていない。

フクロウのコノテーションは歴史や文化によって異なり、悪い意味では悪魔の遣いとされたり呪術の素材に用いられたりしたが、一方で、冷静沈着や知恵の象徴とされたりもした。

 

フクロウの王様といえばワシミミズクだが、ワシミミズクは鹿の仔まで食べてしまう。

そんなフクロウでも、昼間にじっと佇んでいると、小鳥たちがワァーッと押し寄せてきて嫌がらせをし、フクロウという夜中の天敵を追い出してしまう。

この習性を何と呼ぶのか忘れたが、これを利用して木杭にフクロウを繋いでおき、小鳥たちが寄って来た所でもともと木に付けておいた鳥もちで捕獲する、という、フクロウ猟がかつて存在した。

 

フクロウはペリットを吐き出すが、ペリットの中を調べてみると食べた物の頭蓋骨などがそのままの形で草の繊維に包まれている。

これは中学生の理科の時間に使うらしく、滅菌した最高素材のペリットを専門業者から買うことができる。

 

f:id:le_chat_noir_1207:20191007191406j:plain

 ↑お、ここでこの記事が600文字ちょうどとなる奇跡が。エンジェルナンバー600は、「物質面の心配や不安は全て神に委ね、奇跡と恵みを受け取ることに心を開いてください」だそうだ。