ジョルジュ・ペレック「さまざまな空間」、読了。
面白いか面白くないかといったら、そこまで面白くはない。
アスペルガー文学だ。
ちなみに著者の父は戦死し、母はアウシュビッツのガス室で亡くなっている。
心に深い傷のある人なのだろう。
著者が寝泊りした場所は、ドアノブがどういう形だったとか、調度品とか、そういう細かい所まで全部覚えている。
子どものような視点からものを見た文学だ。
「黒人の仮面がひとつ、電灯が二十九個(シャンデリアの他に)、ベッドが十、子どもベッドがひとつ、長椅子が三つ、うち一つは寝心地の悪そうなベッドとして使われている、台所が四つ、というよりむしろキチネットか、木の床の部屋が七つ、絨毯一枚・・・」
こんなことを延々と書かれて、読んでいる方も疲れる。
(引用)
p.70
4.無用の空間について
不必要な部屋、なにがなんでもまったく不必要な部屋があるようなアパルトマンを、ぼくは何度も思い浮かべようとしてみた。そういう部屋は物置ではなかったし、予備の寝室というわけでもなかった。廊下や納戸や部屋の隅でもない。なんの機能も持たず、なんの役にもたたず、なんに関連するわけでもないような、そんな部屋のはずだった。
(引用、終わり)
↑今日は「(引用、終わり)」を除いて500文字ジャストだった。
というか、「(引用、終わり)」を書かずに終わるつもりだったので、実質、そういうことだ。
エンジェルナンバー500は、「あなたが起こそうとしている安全かつ必要な変化を、神と宇宙がサポートしてくれています」だそうだ。