女のお弟子さんが言っていたこと。

昔、芥川龍之介全集を読破したとのことで、その中でも地獄変が一番面白かったという。

日本人作家のグロテスク(美術的な意味でのグロテスク)は、精神にこたえる感じがして、あまり読もうという気にはなれないんだよな。

地獄変は、絵師が「牛車の中で焼かれて死ぬ乙女の姿を描きたい。そのためのインスピレーションが欲しい」と言ったら、殿様が「ではそれを実現させてみましょう」と言い、実際に焼かれて死んだのは自分の娘だった、という。

地獄だ。