トゥーランガリラ交響曲はせっかく良い曲なのに、マイナー過ぎるのと難し過ぎるのとで、上手く演奏出来ているCDがない模様。
少なくとも、Spotifyを漁った結果そう思った。
私は最初の10秒を聴いた時点で上手いかどうかが分かるので、SpotifyとHMV(試聴)にて色んなアルバムを漁ってみたのだが。
なので、これからの時代に期待。
クラシック音楽界も、まだまだ開拓出来る場はあるよ。
まあ、誰もやらないけどね。
同じく、リゲティ「ピアノ・エチュード」も上手いと思える人がいない。
消去法で一番上手いと思ったのは、Toros Canの演奏。
ちなみに、ピエール=ロラン・エマールはせっかく上手いのに、調律時の音作りが全てを台無しにしている。
「ピアノマニア」というドキュメンタリー映画を観たことがあるけど、今から思えばあれは調律師にとって何の参考にもしてはいけない映画だった。
一応、巨匠のピアニストであるピエール=ロラン・エマールの耳がおかしいせいで、ドイツ人の調律師がひたすら振り回されるという話。
エマールが好んだ「3本の弦のうち、両隣の2本を均等にずらす」というベーゼンドルファー式の調律は、確かに透明感のある音にはなるんだが、それだと絶対に音質と音圧を劣化させる。
つまり、その調律法は、ハンマーそのものから出ている音を削ぐというわけだ。
その状態で鍵盤を叩いても、音がよく鳴らなくてこもる。
そのせいで、エマールのほぼ全てのCDは台無しになっている。
透明感のある音を出したかったら、そもそもそのピアノ自体の設計を変えろっていう。
結局、エマールは、音の透明度の高いファツィオリを使って演奏すべきだったんだよ。(それも王道の調律法で。)