微分と積分の考え方。

「dT/dz」というのが、よく気象学で出て来るが。

「温度Tを高度zで微分したもの」と読むのが普通だ。

しかし、イメージとしては、「その大気にある温度の分布を、無限小の高度dzで分割したもの」と考えていい。

つまり、微分のd⚪︎/d△は「⚪︎を、無限小の△で割ったもの」というふうに、そのまんま割り算みたいなものなわけだ。

で、これは別に、いちいち計算しようとか思わなくていい。

いちいち計算するのは受験勉強の時だけだ。

学問の本を読む場合には、状況をイメージする力の方が大事だ。

 

そして、積分はその逆。

「integral(aからb) T dz」の場合、普通は「aからbの範囲内にて、温度Tを高度zで積分したもの」と言われる。

(ちなみに、そんな式は気象学にないが、あると仮定してみる。)

これもつまり、「Tのグラフ線に沿って、無限小のzがたくさん集まったもの。ただし、そのTのグラフ線の、aからbまでの範囲内で」と考えればいい。

もう一度言うが、受験勉強じゃないんだから、これもいちいち計算しようとか思わなくていい。

ちなみに、これを「Tのグラフ線に沿って頭打ちになっている、たくさんの棒グラフが並んでいる。その棒の幅は無限小zである。そして、aからbまでの範囲内にて、それらの棒たちを摘み取って集めたものはどれくらいか」と考えてもいい。

 

さらには、これがもしもintegral(∞から−∞)と指定されていた時は、傾向だけのものとなる。

なので、「∞と−∞のところに好きな数字を入れて、勝手に棒を摘み取って持っていっていいですよ」という意味になる。