(Facebook投稿記事)
(前略)
そんなわけでここ一週間は毎日のように喫茶エレーナに通っています。
ここの紅茶はかなり美味しいので、全種類試すつもりです。
ダージリンはふわっと漂いどこまでも続く花の香りがし、アールグレイは濃くて嫌味のないベルガモットの存在感が強く、ウバは渋味があるけれどもこれまた別の花の香りが強く好き嫌いが分かれることでしょう。
マラルメがよく「忘却と未来を散りばめた」などと言いますが、人は目の前のことに感動すると、確かに今まで考えていたことを忘れやすく、また、その延長上で未来について希望的観測をしやすくなるということでしょうか。
それとも言葉の美学を求めて、文そのものの意味を犠牲にしただけですかね。
少なくとも、この店の紅茶との出会いは、私にとって予期せぬ感動そのものでした。
窓側の一輪挿しには、毎日違う種類の薔薇が生けられていました。
ただ、アッサムは単体で飲んでもそんなに旨味がありませんが、どうやらチョコケーキなどと合わせると最高の力を発揮するようです。
この紅茶に合わせると、チョコケーキに含まれるラム酒が口の中で溶ける感じがして、まるでそのために生まれてきてくれたかのような、一種の相乗効果がそこにありました。
もちろん、ミルク・砂糖を入れることは紅茶そのものの旨味を殺すので、現在の私の中では邪道です。