格闘技ゲーム大会の王者ウメハラは、こう言った。

「苦手なもので、好きなことは、最強の組み合わせ」

この言葉を胸に、私は理系の勉強をしている。

「苦手なのに好き」っていうことは、それを極めるためには独自のルートを通るっていうことであり、結果、思いも寄らない方法と経験の蓄積が身につくということだ。

気象学入門という本で、角速度について出てきたが、まず私はラジアン毎秒とは何なのかをよく知らなくてイメージ出来ていなかったことが、それを難しいと思い込む壁になっていたのだが、何とか乗り越えられた。

うん、角速度って、速度じゃないんだよね。

1ラジアン毎秒の速度から見たら、それを何倍したかどうかの速度なんだよ。

つまり、半径と同じ長さの弧(それをラジアンという)を1秒間でピーッと流れる速さがあったとしたら、その速さに比べて何倍速く進んでいるかっていうこと。

その「何倍か」っていう数字のことを、角速度という。

 

そういえばウメハラは、引き寄せの法則についても仄めかしていた。

たとえ周りが反対しようが、好きなことをやり続けることは必ず成果を上げるとのこと。

 

で、さっきの話だけど、こう書くと理系大学出身者は全員、そんな難しくて神秘的な世界観を持って生きているのか、などと思うじゃん?

ところが、私の知り合いで東京理科大学を出ている女の子に聞いたら、「大学で習ったことは全部忘れた」、「趣味で勉強している人の方がよく知っている」とか言っていたんだよね。

私が「微分は曲線の傾きを調べるために使うんだよね?」、「積分は曲線で囲まれた面積を求めるのに使うんだよね?」と訊いたら、その女の子に「え?そうなの?」とか言われた。

その頃の私は今よりも更に理系の知識が薄かったというのに、それでもその子より私の方が知っているという結末に…

結局、大学なんてそんなもんだよ。

皆、勉強が好きじゃないんだなって思うよ。