今日は紀伊國屋書店新宿本店に行って来ました。
そこは、新宿駅東口から歩いて行けます。
そして、パスカル・キニャールの「約束のない絆」と「涙」を買いました。
なぜ行ったかというと、在庫検索した所、それら本2冊はそこでしか買えなかったからです。
私は電車の中で「約束のない絆」を読んでいましたが、キニャールにしては難しくない小説でした。
ただ、この本だけを読んだ人は、これでキニャールを読んだ気になられちゃ困ります。
本来なら、もっと深いことを書く人です。
翻訳者の博多かおるさんは東大からパリへ留学しているそうですが、東大卒翻訳者には大きく2つのパターンがあり、一つは難しい単語や言葉の言い回しを「分かって当たり前」という口調で書く人と、もう一つは「難しいことを誰にでも分かりやすく」書く人がいます。
この翻訳者の方は、後者にあたります。
水声社はフランス語翻訳専門の会社ですが、良い本が多いのでまた買うかもしれません。
紀伊国屋には、他にも詩のコーナーがありましたが、買う気になる本は今の所ありませんでした。
唯一気になったのは、みすず書房から出ているボードレール「パリの憂鬱」。
詩が嫌いな人はいますか?
それは、あなたが読んでいる詩が面白くないからです。
他に気になる本と言えば、シラーの「人間の美的教育について」というのがあり、叢書ウニベルシタスが相変わらず高価な値段で出していますが、みなとみらい駅のエスカレーターのシラーの詩の元ネタになった論文です。
あとは、理工系の本で、谷田貝豊彦「光の百科事典」というのがありましたが、あれはかなり高価なので、国会図書館に行って要る部分だけを印刷しようかと思います。
私はレイリー散乱とミー散乱について調べたいだけで、他は特に今すぐ欲しい情報はないのです。
そう、空の色が青(夕焼けだと赤)になるのがレイリー散乱で、雲の色が白(雨雲は灰色)なのがミー散乱。
その二つは、死ぬまでに勉強しておきたいことなのです。
今はチェコ語の文法書を読むことを途中でやめて、チェコ語の絵本の翻訳に取りかかっています。
もちろん、その絵本は廃版であり大事なものなので、持ち歩きません。
絵本の中で翻訳したい文章だけを前もってノートに写しておき、それに翻訳したものを書き込んでいく形にしています。
ちなみに、前に絵本の文字をノートに写した際は、祖父から貰ったペリカンの万年筆を使いました。
なお、但馬屋珈琲店(新宿本店)は、2020年6月25日現在、2階が喫煙席です。
基本、あの店は喫煙者に寛容です。
喫茶店で趣味の読書や翻訳をやっていて思うのは、「なんて幸せな時間なんだろう」ということです。