私が物理学書籍を読んでも身にならない理由。

(Facebook投稿記事)

 

私が物理学書籍を読んでも身にならない理由が分かりました。

それは、「その数式に使われているその要素の値が、平均的にどれくらいなのか」を知らないからです。

 

例えば、その場所の空気の比熱Cpが平均的にどれくらいの数値が出るのか、あるいはその方向への平均風速uがどれくらいなのかを知らなければ、比熱Cpと風向方向の風速uのマイナスに比例し、鉛直方向の風速wのマイナスに反比例する「モニン・オブコフ長」が1だとか-1だとか言われても、そこで実際に起きている現象については想像が付かないからです。

つまり、モニンオブコフ長とは、実際に比熱も風速も測るための器具がない限り、知識として知っていても起きている現象が想像出来ないのです。

きっと、それを仕事で使っている気象学の専門家たちには、モニンオブコフ長のグラフを見ただけで、その空気の塊に起きている現象がだいたいどんなものなのかが分かるのでしょう。

 

というわけで、数式の出て来る物理学書籍をいくら読んだ所で、その数式を実際に使う機会がなければ、ただの整頓された文字の羅列を読んでいるだけになるわけです。

一応、私はフーリエ変換や線積分の計算の仕方は、独学で学んで知っております。

でも、それを何かで使うとなると、上記の理由により出来ないのです。

 

ただ、こう書くと「物理ではなくて数学だったらイケるのでは?」と思ったりもしました。

しかし、たとえそれが数学の書籍だったとしても、今度はその本にて途中の計算が省略されていることが多いので、一つ分からないと次に進むことが出来なくなったりするわけです。

というわけで、難しい数式の登場する物理学や数学の勉強をしたければ、大学に行くか、測定器具を使う機会に恵まれるか、あるいは専門家に教えてもらうかしないと身にならないということが分かりました。

 

ただ、それらを掻い摘んで読んだ経験は決して無駄ではなく、理系人のものの考え方について何となく分かるようにはなりました。