今の仕事をやっていて良かったと思うこともある。

奥が深い。

そして、一人でやる仕事なので自由。

この「奥が深い」っていうのは、上天井が見えない分野だから。

 

で、ここで令和こそこそ噂話をするけども。

実はフランス語の翻訳も上天井がないんじゃないか?って思っている。

AIなんかに出来るわけがないよ。

美しい原文の良さをなるべく壊さないように気を付けながら、美しい文章へと翻訳するためには、翻訳者個人の持つある種の芸術性が必要だから。

 

今、ちょうどある本の第2章を翻訳中。

やっぱり最初の直感は当たっていたようで、訳して良かったと思える内容。

 

ただ、この上天井のない分野の仕事って、どうしようもないナルシストも多いね。

一方で、一流の人たちは謙虚に謙虚に仕事を突き詰めて行くから、二流のナルシストな人たちとの間には天と地ほどの差が出来てしまうんだよ。

ちなみに今私が翻訳している原文を書いた世界的に有名な作家は、かなり謙虚な人で、プロローグを読めば出版に至るまでの経緯が書かれていて、皮肉にも彼女の自信のなさというかごく平凡な人間性が伝わって来る。