森村あこさんのFacebookを見ていたら、何気なく「杵屋響泉」の動画が載っていた。

杵屋響泉とは長唄の三味線奏者で、現在105歳となる。

視聴してみたら、かなり良い演奏で驚いた。

105歳にしか出せない深い味わいが、そこにあった。

 

調べてみたら、Spotifyに杵屋響泉の演奏がCD1枚分だけあった。

ずっと聴いていても、飽きることのない演奏。

本物の一流。

この曲を聴くと、心の中にある不安が昇華されてゆくのが分かる。

音楽とは、薬にもなるんだ。

 

下記は、「しずのおだまき」と読む。

 

日本音楽は無を強調した、静かで何もない音楽だと思っている人が多いと思う。

しかし、そんなことはない。

能や長唄はきわめて動的であり、静かに音を鳴らしている間も、心に日本刀を忍ばせている。

それに比べれば、Mark Solborgなどの虚無系フリージャズの方が、よっぽど虚無感がある。

また、現代音楽であるジョン・ケージの音楽は、もはや何もなさ過ぎて、単調なものの繰り返しばかりであり、中にはとても良い作品もあるが、駄作の方が多いと思う。

私は、何もないジョン・ケージの現代音楽よりも、武満徹の作曲した即興音楽「CoronaⅡ」などの方がよっぽど好きだ。

話がずれてしまったが、そんなわけで日本音楽は意外と動的なものなんだ。