最新の作曲事情はフリージャズにあるのか?

(Facebookに投稿しなかった記事)

 

今、Bandcampというサイトにて、フリージャズがアツいです。

もう、次から次へと良作が生まれています。

しかも、最新作になればなるほど、その人の今までのセンスを上回った作品が生まれていたりします。

天才って、今でも普通に生きているし、今でも成長し続けているんですよ。

もちろん、フリージャズを理解できる人たちは恐らく限られているので、誰も知らない所で静かに燃えているといった感じです。

 

少なくとも私は現在、Ivo PerelmanとMark Solborgの最新作は常時チェックしている次第です。

また、お勧めのレーベルはアメリカのMahakala Musicや、リトアニアのNoBusiness Recordings、イギリスのConfront Recordingsなどです。

 

「もうすぐ作曲家という仕事がなくなるのでは?」と思っている人たちにこそ、是非ともこの世界に足を踏み入れて頂きたい所です。

フリージャズの可能性はまだ開拓途上なので、「作曲とはこうするべき」という概念が根本から書き換わることでしょう。

今までの和声・対位法などの構造的な音楽から脱構築して、「音楽の本質部分だけが独り歩きしている」のがフリージャズだと私は思っております。

ただ、難しい世界ですから、演奏者になりたい方は覚悟して臨んで下さい。

下手したら、ほんの数秒聴いただけでその人の身体に沁みついた哲学のレベルが分かってしまいます。

あるいは、本当に良い作品を作っていたとしても、特に日本人の聴衆にはそれが理解されるまでに時間を要することもあるでしょう。

 

例えば、故・大村哲哉先生はモーツァルトベートーヴェンの音楽にて「圧縮リズム」という概念を発見しました。

そういったクラシック音楽について学んだ経験が今、私の中で生きております。

 

難解な音楽は、出来ればお金を出して買って下さい。

演奏者の技術が優れてさえいれば、それだけの価値があります。

それが出来ないならば、図書館や友人から借りるなどして保管しておいて下さい。

とにかく、自分で所有していないと、聴いた音楽は右から左へと流れていってしまい血肉となりません。

そして、買った音楽は、演奏者や作曲者がそれを創作した時の気持ちが何となく分かるまで愛聴し続けて下さい。

そうした音楽の所有は、お金に変えられない一生モノの財産です。