(Facebook投稿記事)
三大フリージャズ奏者を挙げろと言われたら…
・サム・リヴァース
これですかね。(勝手に言ってますが、いずれ誰かが読んでくれることを期待して書きます。)
他にも色々いますが、この御三家に敵う人は未だに出ていないのではないでしょうか?
この3人は、それぞれが個性的です。
しかし、他の奏者たちに比べたら、作る曲の深みが違います。
オーネット・コールマンの原点回帰。
サム・リヴァースの調性の昇華。
これらは皆、この人たちにしか出せないものであり、これらに似たような人たちもいますが、この人たちには敵わないと思います。
私は、頭で考えてこの人たちの芸術観が好きなのではありません。
純粋に、心に響くのです。
もしも頭で考えて分析するとしたら、それは心に響いた次の段階です。
ちなみに私はジョン・コルトレーンのフリージャズも好きですが、彼はフリージャズ専門の人ではないため、何となくフリージャズ代表の中には入れたくなかったのです。
また、皆が大好きなアルバート・アイラーは、この人たちに比べたら深みが足りず、録音も悪く、曲自体もちょっと気持ち悪いですが、確かに不思議な魅力があって、私も一時期嵌まりました。
お陰でアイラーの曲は殆ど知っています。
彼は自殺で夭逝してさえいなければ、大器晩成型でもっと良いものを生み出せていた可能性はありますね。
それに、夭逝したばっかりに、録音会社に恵まれなかった人というのは本当にいるんですよ。
同じことが薬物中毒で夭逝した阿部薫にも言えるかもしれませんが、彼の場合も深みが足りないので、もっと音楽性・芸術性をインプットした方が良かったと思います。
特に、ジャズ和声学を勉強して欲しかったです。
彼は(本当の意味で)不良少年のまま人生を終えましたが、学のない、勢いだけの生き様が、良くも悪くも垣間見えます。
ただ、阿部薫の「暗い日曜日」は、気持ちが込もり過ぎていて麻薬的な魅力があるので、たまに聴きたくなります。
「え?フリージャズにも良いものと悪いものがあるんですか?」と言われそうですが、ありますよ。
私の場合、悪いフリージャズは一回聴いたら飽きますが、良いものは何回でも聴いて骨の髄までしゃぶり尽くします。
良いものは常に、心に染みるのです。
中身が濃いか、薄いか。
哲学が深いか、浅いか。
曲自体が面白いか、つまらないか。
言葉に落とし込むとかなり抽象的ですが、私の心の中では明確に弁別されていますよ。
Spotifyさん、いつもありがとう。
大田区立の図書館さん、いつもCDをありがとう。
私をフリージャズマニアにしたのは、殆どあなた方のお陰です。
このような合法麻薬に邂逅出来たことへ、感謝の意を表明したいと思います。