Ivo Perelmanのアルバムを3つ購入した。
bandcampというサイトにて、無損失WAV.ファイルで購入。
買ったのは、この3つだ。
(これらは全て2020年以降に作られているが、やはり彼の音楽性は昔よりも今の方がずっと良く、時が経つ度にどんどん成長して行く音楽家のようだ。)
・Amargam
・Shamanism
・Artificial Intelligence(人工知能)
これを書いている現在、まだ「Amargam」しか聴き終えてないが、この時点での感想を述べておこう。
なお、Spotifyの有料版では満足出来ず、お金を出してWAV.ファイルで購入したのは、あなたもやってみればいずれ分かる。
WAV.という無損失音源が、下手したら音楽性そのものまでの違いが分かってしまうぐらい、重要な要素だからだ。
全然違う。
さて。
ペレルマンの音楽は、途轍もない深みを持っている。
「ちょっとフリージャズを聴いていました」っていうレベルの人には、まだその良さが理解出来ないかもしれない。
つまり、噛めば噛むほど味が出る「スルメ曲」が多い。
しかし、それは硬いスルメなので、フリージャズを沢山聴いて来たなどの積み重ねがないと、良さが分からないかもしれないということだ。
ペレルマンは明らかにスピリチュアルへの信仰心を持っている。(なぜなら、アルバム名に「ワンネス」とか付けるぐらいだから。)
要するに、気分の良くなる方向、直感がサインを出している方向に進み、生きてきたということだ。
それは、彼がテナーサックスを奏する時でもそうだろう。
彼の音楽は、霊的直感の指針へと、つまり、自らが美しいと思える方向へと進み、フリージャズという名の偶然の神秘を体現して作られたものだろう。
フリージャズでは、奏者が美しいと思う方向に、気ままに奏することで音楽が作られる。
美しいと思うのは、音楽への「酔い」である。
しかし、「酔い」とは言っても、意識が朦朧としているのではなく、むしろ意識は覚醒している。(パキっている。)
このことを、「形而上的酔い」とでも表現しようか。
彼は恐らく、その形而上的酔いに浸りながら他人の音楽を聴き、自らの演奏を重ね、その蓄積でもって今のアルバムを完成させているはず。
そして、彼のその「蓄積」が、聴き手側にも感じ取れるぐらいにまでなると、こちらにも形而上の快楽が芽生えるだろう。