大学時代の同期がやっているmacaroomが新曲を出したので、レビューしてみます。

https://macaroom.bandcamp.com/track/machino-uta-it-was-christmas-eve

 

まず、背景で鳴っている電子音のバランスが良いです。

これは、アメリ実験音楽などの電子音楽即興演奏家の影響をかなり受けていると思われます。

ポップスにしては珍しい、中身の濃い、独特の深みがあります。

 

次に、この曲に関しては、旋律がやや記憶に残りにくいです。

これは、もしもそうした曖昧さを売りにするのだったら、狙って曖昧にする必要があると思います。

 

最後に、歌詞が良い意味で意味深です。

これは恐らく、歌詞の研究を専門にされたのだと思われます。

加えて、あの独特の優しい声でそういった暗い歌詞を歌われると、心が救われる気がします。

恐らく、ここに共感する人は多いと思われます。

そして、歌詞内容ですが、非常に倫理的であり、これは是非とももっと世の中に広まって欲しいと思います。

個人的には、全体に難解な歌詞であっても、時々絶妙なタイミングで「怒り心頭ね」や「改札」みたいに聞き慣れた分かりやすい言葉を入れて、それをまるで自分が普段感じていたことを天使的なその声で見透かされたかのような、ある種のぎょっとさせる手法は記憶に残りやすいと思います。

 

なお、彼はジョン・ケージが好きみたいなので、ケージの良い所も悪い所もそのまま吸収しているのかもしれず、それらは上記2つに書いたことにほぼ当てはまる気もします。

 

ただ、彼らは生きる才能の塊であって、こうした彼らの曲は他には真似できない唯一無二のもを感じます。

(そのうち、平行植物の音楽とかも作って欲しいですw)