コルトレーン「Ascension」のEdition IIが正規とされた理由を考察。

ジョン・コルトレーン「Ascension」のEdition 1とEdition 2の違いを、もう一つ発見した。

(ちなみに、コルトレーンによって2の方が正規とされている。)

 

この曲のコンセプトとして、和音は次のようにざっくり分析出来る。

・E♭m7

・Dm

・ソ♭・ファ・ミ♭・レ♭・シ♭

これらに決められた小節数はなく、誰かが次の和音を匂わせたら皆でそれに合わせていく、といった形だ。

例えば、同じ和音が13小節だったりするが、13という数字はどう見ても予め設定されていたわけではなく、即興でそう演奏しているだけだと思われる。

 

そして、Edition 2は、この「ソ♭ーファーミ♭ーレ♭ーシ♭」と鳴る部分が、曲のかなり最初の方の部分にて、全員、奇跡的に綺麗な一致を遂げたことがあるのだ。

それは、Edition 1では最後まで聴いても達成されなかったことだ。

そう、2はこの美味しい部分を持っている奇跡的な録音だったので、2が正規とされたのにはそこら辺に理由があるような気がしてしょうがない。