前も言ったけど。

メシアン「鳥のカタログ」って、実際の鳥の声とは全然同期してないのな。

あのピアノ音のみから鳥の種類を確定するのは、ごく一部を除いて絶対に無理だよ。

唯一、サヨナキドリ(ナイチンゲール)だけは特徴があるから比較的分かりやすいけど。

例えば、4曲目のカオグロヒタキなんかは、実際はもっと高い声の高速連打で鳴くよ。

 

だからこそ、児玉桃さんのCDの付属にあった、メシアン著の曲ごとの解説がありがたい。

今、もう一度その解説書から情景を頭に叩き込む作業をしている。

 

例えば、4曲目「カオグロヒタキ」という鳥は、やや小柄な青い鳥だ。

青い鳥って、あなたの心の中にしかいないわけではなくて、実際にいるんだよw

実際のカオグロヒタキはもっと甲高い声の高速連打で鳴くので、そこは曲のパーツだと思って適宜脳内変換すること。

そして、「Côté Vermeille Banylus」で画像検索すると、葡萄畑と岬が見えて来る。

(マニアックなフランスの土地は、日本語で検索しても出て来ない。)

なお、この曲の解説にあるセグロカモメは、普通のカモメの鳴き声だと思えばいい。

そして、この曲はシーンが時刻ごとに分かれていて、曲もゲネラルパウゼみたいな長休符が付くから、シーンがどれなのかが分かりやすいと思う。

なるほど、解説文では、フランスでは夜9時に陽が沈むらしい。

 

こういう研究は、一見すると何のお金にもならない趣味だけど、自分が興味を持てることに対しては絶対にやった方が良い。

この頭は、他のことでも役立つ。

しかも、これとは関係ない本職の仕事でも、そのうちライバルや競争相手が全くいなくなる。

そして、自分にしか見えない世界で生きることになり、結果として側から見てもブルーオーシャンに住むことになる。