メシアン「鳥のカタログ」について。

海岸沿いのテーマは、長調気味で明るい。

岩のテーマは、fで鋭く無調気味。(シェーンベルク的な無調。)

夜のテーマは、pぐらいの低音クラスターがぼうっと鳴る感じ。

このように、聴いただけでそれが何のテーマなのかが大体分かるようになって来た。

CDを持っていない人のために↓

https://open.spotify.com/album/5AnakSQHYeKPcob8ZKA6sM?si=5vej8-o3QAGUAg0MTf345A

(Spotifyでは6曲のみ公開されているが、このCDを買うと13曲全曲が入っている。なお、このCDはSACDである。)

 

作曲家の意図を感じ取れるようになるというのは、自らの芸術性を上げる上で大事。

 

そして、メシアン「鳥のカタログ」を全曲聴いた後で本物の鳥の鳴き声を聴くと、不思議な気分になる。

メシアンの曲と比べて合っている部分は合っているし、違っている部分は違っている。

本物の自然音↓

https://open.spotify.com/album/3BCAbvXfUdkF6CtPyDUhM8?si=y37zg_hjTQym0LXwmHpqCQ

 

ピアノを弾く手は二本しかない。

その範囲内で自然音を表現するとなると、本物の自然音と比べて奥行きの足りない部分が出て来る。

しかし、芸術性の高さを感じられるのは間違いなくメシアンの方だったりする。

 

ちなみに、メシアン著の曲ごとの解説書を読むと、色が綺麗なレアな鳥たちが都合よくいっぱい登場するので、やはり「鳥のカタログ」は自然音に忠実なわけではなくて創作物語なんだなと思う。