ワーグナーの楽劇「パルジファル」では、魔法使いクリングゾルが悪役として出て来るが。

これって、ノヴァーリスの未完小説「青い花」のクリングゾールをもじったものでは?

ちなみに、ノヴァーリスの小説でのクリングゾールは善人として出て来る。

他に、クリングゾル(クリングゾール)という名前の魔法使いが出て来る物語って、あるの?

もしそれがないのだとしたら、やっぱり性格悪いなワーグナーは。

ノヴァーリスのメルヘンチックで平和な物語に、わざわざ嫌がらせをするとは。

ワーグナーは、曲は素晴らしいのに性格が悪い。

 

ちなみに私は、性格悪い人の作る音楽も、それが良ければ好きですよ。

なぜなら、愛を捨ててしまった人の芸術作品というものは、心の奥底では愛への渇望をこじらせているため、自らを少しでも癒すために芸術への入れ込みようが半端ないから、たまにこうした良作が生まれるのも分かります。

私はそういう心の叫びや傷、またはそこから昇華させた独特の癒しみたいなものには、共感出来るのです。

ただ、性格悪い作曲家の多くは、公平な目線で見てもその芸術性に深みがないと感じたり、変な方向に癖があってそれが気持ち悪かったり、何かこう大事なものが削がれてしまっていたりするような気がするので、結局、飽きてしまうことが多いです。

その多くは、所詮は優良な作品の「元ネタ(踏み台)」でしかない場合が多い。