詩は、現実逃避癖のある痛い奴が読むものと思ってはいませんか?

とんでもない!

めちゃくちゃ難解なものだって、たくさんありますよ。

しかも、難解かつ良い詩が、日本語訳されずに埋もれていたりする。

簡単で分かりやすいものばかりが流通し、本格派のものがごく一部の人にしか理解されないまま埋もれていたりする。

その代わり、俳句や和歌は、外国語訳された瞬間から調子を失うので、そのため海外の人には完全に理解されることはないかもしれない。


詩は、もしかしたら音楽や絵画よりも難しく、また、音楽や絵画よりも芸術の本質を浚っていると思います。(ハイデガー曰く、「詩は芸術の本質である」とのことだが。)


例えば、ステファヌ・マラルメ「ディヴァガシオン」は、結局、哲学者のジャック・デリダが理解出来なかったのですよね。

デリダ曰く、「そこに意味なんてない」と。


詩は読むのも難しいが、作るとなったらもっと難しい。

それこそ、詩を書くためだけに人生単位で時間を犠牲に捧げないと、あそこまでの質のものは書けなかったりするような、そういう詩が沢山あります。