ガストン・バシュラール「空と夢」の最初の部分について。
想像力: 頭の中で何かの像などを考えること
イメージ: 植物誌に描かれた植物の絵
イマジネール(想像的なもの): 植物誌を読んだわれわれが、自分で勝手に作り上げたその植物の像
「想像力」に対立する語は、「イマジネール」。
なぜなら、イマジネールとは、頭の中で自分で勝手に像を作り上げることだから。
なので、自発的に何かの像を考える「想像力」と、そこで自発的に考え出された像である「イマジネール」は、語としては対立関係にある。
シニフィアンが想像力だとすれば、シニフィエはイマジネールだ。
一方で、「イメージ」というのは、他者によって作られた像だ。
自発的ではない。
よって、「イメージ」と「想像力」は、語としては対立せず、別々に存在するものである。